「住宅ローンの残りが10年を切っているけど、今から借り換えても意味があるのだろうか?」と悩んでいる方は少なくないでしょう。
結論から言うと、残期間が短くても借り換えのメリットが出るケースはあります。ただし条件は限定的で、残高・金利差・諸費用のバランスによって「得する」か「損する」かが変わります。
この記事では、残期間別のシミュレーション結果をもとに、借り換えの判断基準をわかりやすく解説します。残期間が短い場合に取れる「借り換え以外の選択肢」も紹介しますので、自分にとってベストな選択を見つけてください。

🐧 ナビ助のおすすめ!
残期間が短いと借り換えが不利になる理由
住宅ローンの借り換えにはかなりの諸費用がかかります。事務手数料・登記費用・印紙税など、合計で借入額の2%〜3%程度が一般的です。
残期間が長ければ、金利差による節約額がこの諸費用を大きく上回ります。しかし残期間が短いと、金利差で浮くはずの金額が小さくなり、諸費用を回収しきれない可能性が出てくるのです。
つまり、「金利差のメリット > 諸費用」なら借り換えの意味がありますが、残期間が短くなるほどこのバランスが崩れやすくなるということです。
残期間別のシミュレーション
実際にどのくらいの差が出るのか、具体的な数字で見てみましょう。条件は「残高2,000万円、金利差1.0%(現在1.5%→借り換え後0.5%)、諸費用50万円」として計算します。
| 残期間 | 利息削減額 | 諸費用 | 実質メリット | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 15年 | 約155万円 | 約50万円 | 約105万円 | 十分にメリットあり |
| 10年 | 約100万円 | 約50万円 | 約50万円 | メリットあり(手間との兼ね合い) |
| 7年 | 約68万円 | 約50万円 | 約18万円 | メリット小さい |
| 5年 | 約47万円 | 約50万円 | マイナス3万円(損) | 借り換え不利 |
残期間15年なら約105万円のメリットがあり、文句なしにお得です。10年でも約50万円の実質メリットがあるため、検討する価値は十分でしょう。
一方、7年になるとメリットは約18万円まで縮小し、手続きの手間を考えるとやらなくてもいいかもしれません。5年ではマイナスになり、借り換えると損をしてしまいます。

残期間が短くても得するパターン
上記はあくまで一例です。以下のような条件が揃えば、残期間が短くてもメリットが出る可能性があります。
残高が大きい場合
残高が3,000万円以上あれば、残期間7〜8年でもメリットが出やすくなります。金利差で浮く金額は残高に比例するため、残高が大きいほど有利になるのです。
金利差が大きい場合
金利差が1.5%以上あれば、残期間5年でもトントン以上になる可能性があります。古い住宅ローンで金利が2%以上の方は、一度シミュレーションしてみる価値があるでしょう。
諸費用が安い銀行を選んだ場合
事務手数料が定額型(3〜5万円)の銀行を選べば、諸費用を大幅に抑えられます。定率型だと借入額の2.2%で高額になりますが、定額型なら残期間が短くてもメリットが出やすくなります。
- 残高が大きい → 金利差のメリットが大きくなる
- 金利差が大きい → 残期間が短くても回収しやすい
- 諸費用が安い銀行を選ぶ → 損益分岐点が下がる
借り換え以外の選択肢
残期間が短くて借り換えのメリットが小さい場合は、別の方法でローンの負担を減らすことも検討してみましょう。
金利交渉
今の銀行に「借り換えを検討している」と伝えると、金利を引き下げてくれることがあります。これなら諸費用がかからないため、わずかな金利差でもメリットになります。
成功する保証はありませんが、試してみる価値は十分あるでしょう。実際に、「借り換えの見積もりを見せたら0.3%下げてもらえた」という例も珍しくありません。
繰上返済
まとまった資金があるなら、繰上返済で元金を減らすのも有効な手段です。元金が減れば利息も減るため、借り換えをしなくても返済総額を抑えられます。
繰上返済の手数料はネットバンキング経由なら無料という銀行も増えています。まずは現在の銀行の繰上返済条件を確認してみてください。

🐧 ナビ助のおすすめ!
自分のケースでシミュレーションする方法
ここまでの目安はあくまで参考値です。借り換えの判断は、自分の残高・残期間・金利差・諸費用を当てはめてシミュレーションするのが一番確実です。
住宅金融支援機構のシミュレーションツールを使えば、諸費用込みで現在のローンと借り換え後のローンを比較できます。無料で何度でも試せるため、条件を変えながらシミュレーションしてみてください。
まとめ:残期間10年がひとつの分岐点
住宅ローンの借り換えは、残期間10年以上ならメリットが出やすく、10年未満になるとケースバイケースです。5年未満ではほとんどのケースで損になります。
- 残期間15年以上 → 借り換えのメリットが大きい
- 残期間10年前後 → 条件次第でメリットあり
- 残期間7年前後 → メリットは小さい。諸費用が安い銀行を選ぶなら検討余地あり
- 残期間5年未満 → ほとんどのケースで損。金利交渉か繰上返済を検討
- いずれの場合も、必ず自分の条件でシミュレーションして判断する
残期間が短い場合は、借り換えだけにこだわらず、金利交渉や繰上返済も選択肢に入れて総合的に判断しましょう。

住宅ローン全般の相談は全国銀行協会(www.zenginkyo.or.jp・サイト終了)でも受け付けています。シミュレーションの使い方がわからない場合は、住宅金融支援機構の相談窓口に問い合わせてみてください。
※この記事のシミュレーションは概算値です。実際の金額は各金融機関の条件により異なります。
※住宅ローンの借り換えは個人の状況により効果が異なります。
🐧 ナビ助のおすすめ!


